近年わが国における下水道等による地下の占有率は、すでに飽和状態に近いと言われています。また、発注者側の財政的な問題から管路施設の構築は減少傾向にあります。しかしながらその一方では「ゲリラ豪雨」など異常気象に代表されるようなかつて起こらなかった局所的集中豪雨や異常降水量によって、都市部低地が瞬時に冠水・浸水する災害が頻発しています。
このような背景から、大量の雨水等を収容し遊水池の効果もたしながら河川などに排水させることができる「大容量管路」による雨水対策が望まれています。とくにこれら防災の問題は生命や財産の危険に直接かかわることから、急を要する課題と位置づけられています。
当研究会が手掛ける「組立式超大口径推進管」は、その巨体を分割して運搬し現地で組み立てることで、従来の推進管では上限とされていた内径3000ミリを超える管路を形成することを可能としました。また、その管路は従来と同じ推進工法を用いて敷設することが出来るため、特別な新しい手法を導入する必要がありません。
本推進管はすでに大都市・河川近辺において敷設され、大きな信頼をいただいております。今後も本推進管がますますのニーズに応えていくことで、社会資本の充実と地域の安全に大きく貢献してまいります。